ナックルヘッド

ナックルヘッド　KNUCKLE HEAD

「より速く！」を追求　OHV時代の幕開け

1936年、カンパニーは他メーカーとの差別化を図るため、狭角を45度Vバンクという伝統のレイアウトを継承しつつシリンダー内に配された吸排気バルブをヘッドに移行した初のOHVエンジンを開発。当時、世界屈指の高性能を誇った。ヘッド形状が握りこぶしを連想させ「ナックル」という愛称に。とりわけエンジンの造形は美しく、多くのマニアが存在する。1000ccのE系と1200ccのF系の2種がラインナップされる。

1938E


1936?1947年まで生産され、12年間の中で細かなモデルチェンジを繰り返したナックルヘッドだが、とりわけ30年代のモデルには旧車としての風格が濃く、「サーティーズ・ナックル」と呼ばれて希少なコレクターズアイテムとされる。排気量61ci(＝1000cc)のエンジンとリジッドフレーム、アールデコの面影が残るエクステリアに前後18インチホイールが特徴。ちなみに、先代のフラットヘッド同様にシフトチェンジはハンドシフト＆フットクラッチ。現行モデルのフットシフト＆ハンドクラッチに対し、多少の慣れを必要とするが、四輪のマニュアル車に近い操作感覚もまた「ビンテージハーレー」の魅力だ。